3つの箱

意思決定と聞くと、一度決めたら揺らいではいけない、途中で変わるとブレているような気がしませんか?組織マネジメントの専門家で、株式会社識学の安藤広大氏の著書『パーフェクトな意思決定「決める瞬間の思考法」』によると、意思決定は「水」に近いイメージだそうです。水は「固い氷」になれますし、「柔らかい水」にも戻れますよね。そんな水のようなスタンスこそが、意思決定の本来の姿だというのです。

自分の責任に応じて、意思決定ができること。

決めたことに対して100%実行すること。

つねにいい結果を出そうとするのはもちろん、もし、いい結果が出ないときは、最初の意思決定を疑い、次なる意思決定ができること。

これが成果を出し続ける人の条件だそうです。そして意思決定には

『3つの箱』

が必要だとおっしゃっています。

【1.即決の箱】(難易度が低い課題については、著者はこれを推奨しています)

すでに十分な情報と選択肢がある場合、その責任者は即決するべき(全員に意見を求めたりしない)

【2.情報不足の箱】(難易度が高めの課題の時)

意思決定に必要な情報が足りないとき、期限を決めてメンバーに情報を集めてもらってから決める。

【3.期限を設定する箱】(ある程度、経過観察をしてから決定したいケース)

なんとなく始めて、なんとなく決めるのではなく、「1週間後」「1ヶ月後」など、決める期限を最初に設定することが大切だとおっしゃっています。

そして、メンバーには自由の範囲を決めて権限を与え、その範囲で意思決定をさせて、

上司はあとから口を出さない

ことも重要だとおっしゃっていました。これ、なかなかで難しいですよね。今までの経験から良かれと思って、ついあれこれ言いすぎると、その人の成長の邪魔になるそうです。失敗しても、上司に言われたとおりにしたからこうなったと言い訳されます。失敗から学ぶことは多いですし、それを乗り越え、成長できた経験があると、また次のチャレンジへのハードルも低くなり、責任感や自信も生まれるとおっしゃっています。私も過去を振り返ると数多くの失敗を経験していますが、もがいている時にいい人に出会えたり、ターニングポイントになっていることもあります。

経営者や管理職ではない人でも意思決定をするときはこの『3つの箱』を使って、できるだけ早く決断し、チャレンジする習慣を身に着けると、成長できそうですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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