深み

これは、元北海道日本ハムファイターズの選手で 2017 年から日本代表の監督をし ている稲葉篤紀さんが、イチロー選手へインタビューをしていた時に、イチロー選手の口 から出た言葉です。何年か前のインタビューですが、今でも鮮明に覚えています。

稲葉氏が「最近は知識と情報量が多いので最短距離で目標まで達成する可能性もある のではないか。」というコメントに対して、イチロー選手は

『無理だと思います。』

とバ ッサリ!

そしてそれが現実的に可能か不可能かは別として、

『全くミスなしでそこにたどり着 いたとしても、深みは出ない』

と断言していました。

『単純に野球選手としての作品がいいものになる可能性は、あるかもしれないけれど、 僕はないと思う。(可能性が)あったとしても、やっぱり遠回りすることはすごく大事 ですよ・・・』

『でも、今やっていることが無駄だって思ってやっているわけではないですよ。無駄 に僕は飛びついているわけではないですけど、後から思うと、すごく無駄だったなって いうことはすごく大事だと思います。』

深いと思いませんか…?

もともと、私はイチロー選手のことは、クールでドライで理屈っぽいイメージでそれ ほど大好きな選手ではなかったのですが、この言葉を聞いたとき、熱いものを感じたの です。おそらく

すごく時間をかけた挑戦と努力

をされたのだろうなと思います。もちろ ん、 そして、何かをつかんだ時に、その無駄であったかもしれない時 間がとても愛おしくなるのだろうな・・・と思いました。簡単に合理的にやってきた人 ならこういう言葉は口から出ない・・・きっとそれがその人の深みになるのですね。

思い通りにいかなくて苦しんでいたり、失敗して落ち込んだり、叱られたり、新しい ことに挑戦するのが不安だったり・・・辛いことや悩みは色々やってきますが、熱い気持ちをもって日々努力を積み重ねることが、一人の人間としての深みになるのならやっぱり行動しなくちゃいけないな~と改めて感じました。

『深み』・・・イチロー選手から教えられた、とても素敵な言葉だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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