『空』の教え

『空』と書いて『くう』と読みます。写経の時に書き写す、般若心経の中によく出てくる漢字です。不動産でいうと【空家】や【空地】などで使われる『空』ですが、普段使われる

【何もない】とか【空っぽ】という意味ではない

ようです。

仏教用語で、伝える人によって解釈がいろいろあって、専門家の方には、ちょっと違うと思われるかもしれません。いろいろ調べた私なりの解釈で書いてみたいと思います。

すべてのものは、変化し続けていて、そこに執着したり、こだわるのではなく、

本質に目を向けなさい

という教えです。ビジネスでいうと、係長・課長・部長と役職はいろいろ変わるけれど、部長だからエライ、社長だからすごい・・・ではなくその人はその人だということ。宝石などもはじめから美しいと決められたものではなく、人が決めた価値観だと。それも人によって感じ方も違います。私はそんなイメージに捉えました。

その変化するもの(与えられた価値観)に執着したりこだわると、イライラしたり、苦しくなるそうです。たとえば・・・待ち合わせの時間は、後輩なら10分前に到着するべき・・・とか、普通なら●●すべき! のような考え方、白黒はっきりさせたい等々。

気にしない人は何のストレスもないのですが、そこに執着しすぎるとイライラしたりしそうなイメージはできますね(^^;)もちろん、お仕事できっちりしないといけないことはきっちりしなくてはいけないのですが、もっと根元の

人としてのものの考え方や心の持ちよう

のことを言っているのだと思いました。ちょっと難しいですが調べれば調べるほど奥が深い空の教え・・・。

 イラっとした時には

『自分の価値観に執着しすぎていないかな?』

って頭の中で立ち止まるだけでもずいぶん冷静になれるような気がしてきます。

機械のようにパッと白黒答えを出さずに、どちらも歩み寄れる落としどころを探してみたり、程よい距離感を保つことができるのが人間であり、『空』の教えではないかと私は理解しました。虹のように境目をはっきりさせずにおだやかな気持ちで過ごすことは、今の時代を彩りある人生にする生き方のコツなのではないかなと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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