絶好調な校長先生の話

元プロテニスプレイヤーの松岡修造氏の母校、福岡県の柳川高校をご存じですか?現在の校長・理事長の古賀賢氏の祖父が1941年に設立し、古賀氏のお父さんが校長・理事長を務めていた私立の高校です。何かで1位になれる学校をつくると決めて、古賀氏のお父さんは、テニス部を設立、古賀氏が生まれる前に全国制覇しました。
しかし、バブル崩壊後、全国の私立の学校経営は急激に悪化。古賀氏が校長になった2010年には生徒数が719人。定員1290人の約56%まで落ち込み、金融機関から返済を迫られたそうです。
古賀校長はOBの松岡修造氏をお手本にして、柳川高校を熱く元気にしようと思い、毎週朝礼では

ワクワクする話しかしない

と決めて、毎回真剣勝負で臨んだそうです。また、体育祭では

全種目生徒と一緒に参加

して、盛り上げました。その時、閉会式での生徒会長のあいさつの時に言われたのが

校長先生は【絶校長】でしたね

でした。それから学校内での呼び名が【絶校長】になったそうです。ステキなネーミングですね!
古賀校長はとにかく熱いんです。学校の魅力を高めるため、米国のマイクロソフト社に協力を求めました。面識のないビル・ゲイツに何度も手紙を書いてお願いし、マイクロソフトの社員が直接授業で指導してもらえるようになりました。

2030年の修学旅行は宇宙旅行にする

と宣言し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と提携して進めている宇宙に関する授業も人気だそうです。古賀先生は

学校は楽しい所なんだと生徒に思ってほしい

と、おっしゃっています。

 
古賀校長がなぜ、そんな大それたことにチャレンジできるのか・・・それは子供のころの経験からだと知りました。高1の夏、お父さんがウィンブルドンに連れてってやると言われ喜んでついていったら、

お前はこのまま残ってイギリスの高校に行け

と言われ置き去りに。すでに9月からの入学手続きや学生寮に入ることも決まっていたそうです。日本人もアジア人もいなくて、日々ホームシックに耐えながら自ら道を切り開いた経験があったのです。何もないところから本気で自分で考えて行動した経験があるから、この少子化の中の学校経営でも、自ら考えてあきらめずにチャレンジし、その熱い思いが伝わって、生徒数を増やすことができたんだと思います。
今、世の中は円安・物価高・人材不足等・・・色々大変な時期だと思いますが、本気で熱い思いを持って行動していれば、いつかその経験がのちに自分や誰かの役に立つかもしれないですね。古賀校長のお父さんのまねは、なかなかできませんが・・・(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました。

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