正常性バイアス

大きな災害などが起こると、情報番組などでよく取り上げられる言葉ですね。 この言葉は、心理学用語ですが、社会心理学や災害心理学だけでなく、医療用語としても使われるようです。

何か起こるたびに反応していると精神的に疲れてしまいます。人間の脳には、自分にとって都合が悪い情報を無視したり、過小評価する特性があり、心の平安を守る作用が備わっています。そのおかげでストレスを自然に回避しているそうです。脳ってすごいですね!

つまり、一刻も早く逃げないといけないような状況になっても、『自分は、大丈夫だ』とか、『過去の台風や地震でも問題なかったから今回も大丈夫だ』という正常な日常生活の延長の出来事として捉える考え方の偏見があり、『正常化の偏見』とも言われます。

台風は、地震とは違ってあらかじめやってくるとわかっているのにどうして逃げ遅れたのか・・・それはこの『正常性バイアス』が原因ではないかと考えられています。

これって、災害だけではなく、私たちのお仕事にも当てはまると思いませんか? もうすぐ AI の時代がやってくるとか人がやる仕事が減ってくるとか言われ始めて月日が流れています。

『自分の仕事は大丈夫だ』

『人のつながりは AI には負けない』

『バブルがはじけた時もリーマンショックも乗り越えてきたから大丈夫!』

など、過去の経験や実績に置き換えて、聞き流していませんか。大した影響はないと過小評価していませんか。

私もこの業界、あと数年で20年になりますのでついつい、経験値で物事を判断しがちなお年頃になってきました(笑)。

自然災害は、過去にない大きさのものがやってきて想像できなかったような被害が起こっています。 仕事のほうも、今まで経験したことのないような変化が起こりそうな予感・・・。

過去の経験だけにとらわれず、フラットな気持ちで情報を受け止め、これからは、少しずつでも準備をしていかないといけないなと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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