『長所』と『短所』

牛乳を『発酵』させるとヨーグルトになり、『腐敗』させると飲めない腐った牛乳になります。『発酵』『腐敗』も微生物が有機物を分解する性質のことを言うようなのですが、教科書では

人間にとって有益なものを『発酵』

人間にとって有害なものを『腐敗』

と、呼ぶように定義づけされていることに、多摩大学名誉教授の田坂広志氏は驚いたそうです。

 微生物性質の定義が『客観性』を超えて『人間中心』の定義になっていると。(私はそういう驚き方をすること自体に驚きましたが・・・笑)

 この先生、ここからがすごいんです。これを微生物ではなく、『人間の性質』に置きかえて、こうおっしゃっていました。

人間は、自分にとって有益なものを『長所』と呼び、自分にとって有害なものを『短所』と呼んでいるだけかもしれません。

そしてこれは

『自己中心』の視点

だと…。ちょっと深いと思いませんか?

 面接などでよく聞かれたりする『長所』『短所』ですが、

自分にとっては『短所』だと思っていてもその会社や、相手の方にとっては『長所』になる可能性があるんだ!

と私は感じました。

 言われたことしかできないのが『短所』だと思っていても、言われたことをきちんとしてくれる人を求めている職場なら『長所』になります。逆に自分で新しいことをどんどん考えて、行動していくところが『長所』だと思っていても、決められたことをルール通りにしてほしい人や会社にとっては『短所』になるかもしれませんね。

 どうしても多数派に流されやすいこのご時世ですが、一般的に『短所』だと思われがちなことも、相手の人や居場所によっては『長所』になるかもしれないと思えるだけでちょっと明るい気分になれそうな気がしますね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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