耳で見る

みなさん、何のことだろうと思いませんか? いつものように遅めの夕食を食べながら、テレビに目を向けてみるとこの言葉が画面の右上に出ていたのです。次男も「ん?耳で見る?なんやろ~」って興味津々。

私は初めて知ったのですが、『エコロケーション』の話です。 エコロケーションとは独特な音(舌打ち)を「チッチッチッ」と出して、その音が物にあたって反響する音を聞いてそれが何なのか、どのくらいの距離なのか等を知る方法。 (後で調べるとコウモリやイルカもこれを使っているらしいです!)

そんなことが本当にできるのか!? 私も次男も画面にくぎ付け・・・ 音で空間をとらえる全盲の超人と言われるエコロケーションの伝道師ホアンヒルズという男性が、同じく 全盲でロンドンパラリンピック水泳の金メダリストの秋山里奈さんにそれを伝えるというドキュメンタリーでした。

さすが金メダリストです。多少のことではくじけず、どんどんマスターしていきます。 ホテルの廊下を歩きながらエコロケーションでドアの空いているお部屋を見つけたり、 最後には二人で遊園地に行き、誰にも手を引かれることなくバンジージャンプのできる 場所を探して、バンジージャンプをするという内容でした。

エコロケーションを学んだ秋山さんがこんなことをおっしゃっていました。
「 物はぶつからないように避けるものだと思っていました。でもエコロケーションを通じてそれが何なのかということにすごく興味がわいた。今までいかに無関心だったのかがわかった。」と。

目の見えない人が、脳や耳や手…身体中のいろんなものを使って、何かを知ろうとしてどんどん心豊かになって研ぎ澄まされていく一方で、私たちはどうだろう。

インターネットやテレビなど見える情報網が発達して一見豊かに見えますが、本当に知りたいこと、やりたいことがわからなくなってきているのではないかなと。 研ぎ澄まされていくようなことしているかな、できているかな・・・次男とゆっくり話すのは久しぶりでしたが何か感じてもらえたら嬉しいな・・・と思いました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連記事

  1. 深み

  2. オープン・シェア革命

  3. 幸せの見つけ方

  4. ふるさと納税の思わぬ効果

  5. 大切な人

  6. 変化できないのはなぜ?